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2019.11.18

注目されるリモートワーク メリットとデメリットをふまえた活用法

(画像=LStockStudio/Shutterstock.com)
(画像=LStockStudio/Shutterstock.com)
働き方改革の流れの中で「リモートワーク」という言葉が注目されています。リモートワークとは、文字通りの意味では「remote=遠隔」で「work=働く」ことです。一般的にはオフィスに出社することなく自分が働きやすい環境で働くことを指します。

ほぼ同じ意味合いの言葉に「テレワーク」というものもあります。この言葉は古くからあり行政も採用している言葉です。「tele=離れたところ」で「work=働く」ことになりますが、総務省の定義によると「ICT(情報通信技術)を利用し、時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」となります。

リモートワークにはどのようなメリットがあるのでしょうか。本稿では働き手側からと企業側、それぞれの側面から見たメリットおよびデメリットを見ていきます。また導入事例も2つ紹介します。

働き手にとってのメリット

働き手側から見たリモートワークのメリットとしては、以下の2点が挙げられます。

 1 通勤時間の節約
毎朝オフィスに出勤しなくても良いため、通勤時間を節約できることが一番大きいでしょう。ザイマックス総研が2019年6月4日に発表した「通勤ストレスがワーカーの満足度に与える影響」によると首都圏在住のワーカーの平均通勤時間は49分でした。通勤時間が長い人ほど通勤ストレスが高く、逆に通勤時間が短く通勤ストレスが低い人ほど仕事満足度が高い傾向です。

 2 育児と介護の両立
育児や介護との両立ができるという点も大きなメリットといえるでしょう。育児に手間と時間がかかる両親にとっては、在宅で子どもの世話をしながら仕事ができる環境はありがたいものです。また親の介護や通院などでどうしても物理的時間が割かれるようなケースもリモートワークであればフレキシブルに対応できます。

場合によっては、社会問題化されている「介護離職」という事態の減少も期待できるでしょう。通勤時間の節約や育児・介護との両立などによって精神的な自由が得られるようになることも大きなメリットです。より高いモチベーションで仕事に打ち込むためには、精神的な負担を減らすことは極めて重要といえます。

働き手にとってのデメリット

働き手側のデメリットとしては、以下の2点が指摘できるでしょう。

 1 コミュニケーションの希薄化による孤独感

日常的な同僚や上司とのコミュニケーションがなくなることによって、孤独感が生まれることが指摘されています。

 2 セルフマネジメントが必要になる

より重要なのは、リモートワーカーにはセルフマネジメントが必要になるということです。会社に出勤すればチームプレーで仕事ができますが、リモートワークの場合はそれを単独でやり遂げなければなりません。そこには物理的・心理的ハードルがあるのも事実です。

しかし考えてみれば、これからはオフィスで仲間と働いていてもセルフマネジメントが必要になる時代だといえます。リモートワークを経験することは、セルフマネジメント能力を向上させ、ビジネスパーソンとして成長する良い機会になるのではないでしょうか。

導入企業にとってのメリット

リモートワークは、働き手だけにメリットがあるわけではありません。導入する企業側にも以下のようなメリットがあります。
  1. オフィス面積を圧縮できるので、オフィス賃料や光熱費などの固定費を削減できる
  2. 社員に支払う通勤手当を節約できる
  3. 多様な働き方を認めることで優秀な人材を確保できる
特に「優秀な人材の確保」は企業にとっても至上命題といえるでしょう。以上のことから、企業でもリモートワークのような多様な働き方を積極的に認める方向にあります。

導入企業にとってのデメリット

企業側のデメリットとしては、以下の2点が指摘されています。
  1. コミュニケーション希薄化による生産性低下の懸念
  2. 情報漏えいなどのセキュリティの懸念
前章と重複する点もありますが、週に1回、月に1回全員出社日を設け、全体ミーティングを行うなどの「オフ日」を設定するのも有効でしょう。またセキュリティ対策は、ICT技術の面とリモートワーカーのエンゲージメント(会社への愛着)の面、双方で考えていく必要があります。

リモートワーク導入事例2社に見る働き方改革と意識改革

事例紹介:日産自動車

日産自動車株式会社では2014年1月より製造工程を除く全従業員の在宅勤務の利用上限を月40時間としました。育児・介護両立者については、利用上限を所定労働時間の50%にまで引き上げています。

また在宅勤務者専用のサイトを立ち上げて情報共有をしたり、家族のための休暇である「ファミリーサポート休暇制度」を設定したりして、さまざまなライフイベントに合わせた働き方をサポートしています。

この制度の利用によって、通勤や移動のための時間が削減され、新たな時間の創出ができました。創出された時間は育児・介護に費やされたほか、「余暇の時間の創出」「地域コミュニティへの参加」などにも使われ、ワーカーの生活の質の向上につながったとのことです。

事例紹介:リクルートホールディングス

株式会社リクルートホールディングスでは2016年1月より、全社員を対象とした上限日数のないリモートワークを導入しました。特筆すべきは、このリモートワーク制度は正社員だけでなく会社間の同意および本人の希望があった派遣社員にも適用されることです。同社では、2015年6月から「原則週3日は会社に出社せずリモートワークを行う」という実証実験を行っていました。

実験に参加した社員のアンケートでは、「通勤に当てていた時間を勉強や家事などの時間へ有効活用できた」「大切なのは出勤することではなく価値を発揮することなのだという意識が強くなった」などのポジティブな意見が多かったため、全社員対象に拡大したといいます。

今後も時代の変遷とともに、リモートワークのような多様な働き方が設けられていくと考えられます。働き手側・企業側それぞれに柔軟な、「働く」ことへの意識改革が求められます。

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