経営者の関心事
2020.3.9

世代交代、次世代育成……経営者の引き際の考え方とは

近年、大塚家具やセブン&アイホールディングスなど、経営者の世代交代が話題になることが多く、かつてカリスマといわれた経営者も必ず引退の日が来ます。
これは中小企業も同じであり、どのように次世代につなぐかは大きな課題で、うまく引き継ぐためにはどうすればよいかみていきましょう。

企業は誰のものか

「企業は誰のものか」という問いがあります。社長に聞けば「自分の会社だ」との答えが返ってくるかもしれません。確かに、100%のオーナー会社であればそれも間違いではないですが、、複数株主がいるような会社の場合には、会社は社長のものではなく、あくまで株主のものということになります。また、最近では取引先や従業員なども含めて会社は公共的なものとして存在するともいわれています。

いずれにせよ会社は社長だけのものではなく、多くの利害関係人と密接につながっているので、できる限り存続させるよう努める必要があります。人の寿命は有限ですが、会社の場合はうまくやれば永遠に存続させることができます。

とはいえ、サラリーマンと違って経営者には定年がありませんので、いつ事業を引き継ぐか判断が難しく、判断の目安としては、健康不安がある場合は体力的に仕事が厳しくなってきたとき、売上が減少してきているときなどが挙げられるでしょう。売上は景気などの影響も受けますが、年々減少しているような場合には、社長の経営判断が社会的ニーズと合致しなくなってきている可能性があります。

また、攻めの経営ができなくなったとき、変化を受け入れなくなったときも危険信号です。攻めの経営ができないということは、守りに入って企業の成長に限界が来ていることを意味しますので、。変化を受け入れなくなったというのも、思考が硬直化し時代の変化に柔軟に対応できなくなっている可能性が高いでしょう。

もちろん、後継者の経営が心配だからある程度軌道に乗せて引き継ぎたいということで、売上が好調の時に事業を引き継ぐことを否定するものではありません。むしろ、スムーズな移行という意味では売上が好調な時に事業承継できるのであれば、それに越したことはありません。

また、理屈ではなく「何歳になったら辞める」と決めておき、公言しておくというのも有効でしょう。頭ではわかっていても権力や地位を捨てるというのは簡単なことではありませんので、公言することによって自らを律するのでしょう。

事業承継の方法

では、いざ事業承継を考える場合にどのようにしていく必要があるのでしょうか。

事業承継の方法としては、中小企業であれば自分の親族に継がせるということがあるでしょう。その場合、社内に親族がいる場合には早めに経営者の仕事をシフトしていくことが重要です。いつまでも自分がやらなければという意識ではいけないでしょう。

親族が社内にいない場合には、事業を継いでくれる親族を見つけることからはじめなければなりません。また、親族が難しい場合には社内の優秀な人材に会社を託すということも考えなければなりません。

親族や社内の人材から次の経営者を見つけることができない場合には、外部から探してくるか廃業しかありません。外部に人材がいなければファンドなども含め会社を買い取ってもらうという方法もあります。M&Aというと、買収されるというイメージがあるかもしれませんが、事業承継では有効な手段になるでしょう。

具体的には、株式譲渡、合併、事業譲渡、株式交換、会社分割などを使い事業を引き継いでいきます。ただ、いずれの方法にせよ資料などの準備に相当時間がかかりますので、早めの準備をしなければなりません。

このように、事業承継といってもいろいろなパターンがあり、後継者がいないと追いつめられると会社を安く買い叩かれるかもしれないですし、それすら叶わなければ最悪廃業ということになってしまいます。せっかく築いた会社を無くさないためにも早い準備が大事になるでしょう。

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